占い師を15年やっていると、ほんとうに、色んな人に会う。
対面、オンライン、企業顧問。ありとあらゆる場面で、ありとあらゆる層の人と話してきた。その中で、私がずっと観察してきたジャンルがひとつある。
お金持ち。
理由は正直に言う。
私が、お金持ちになりたかったから。
全身ブランド?高級時計?違う。
占いに来るお金持ちは、意外と普通の格好をしている。
もちろん、分かる人には分かる装いをしている。靴、バッグ、時計、アクセサリー。見る人が見れば、一目で「ああ、この人だ」と分かる。でも、一見すると、驚くほど地味。
全身ピカピカのブランドで来る人ほど、実はそこまで持っていない。これは、15年観察してきて、ほぼ法則。
本当のお金持ちは、お金をなんでもない顔で持っている。
なぜか?
彼らにとって、お金はゴールじゃないから。
価値を感じないものには、1円も出さない。
お金持ちは、お金に執着がない。
ただし、ここに大きな罠がある。
「執着がない」は、「どうでもいい」じゃない。
彼らは、価値を感じるものには、惜しげもなく出す。でも、価値を感じないものには、1円も出さない。このジャッジが、めちゃくちゃ鋭い。
「いいものをたくさん知っている」からこそ、見抜く力が研ぎ澄まされている。
だから、うっかり「じゃあ少しください」と言っても、もらえない。
なぜか?
あなたに、価値を感じていないから。
お金は、ツールである。
お金持ちのほとんどが、お金のことをツールと呼ぶ。
お金でゴールを買うんじゃなくて、お金で何をするか、が大事。
事業を拡大させたい。家族に豊かな時間を贈りたい。気に入った街で暮らしたい。自分の興味のあるものに、気兼ねなく手を伸ばしたい。
お金持ちは、お金そのものを欲しがっていない。
お金で得られる時間、空間、自由、人脈。そっちに意識が向いている。
だから、「お金をください」と言う人を見ると、お金持ちは一瞬で察する。この人は、お金を何に使いたいのか、まったくイメージがない、と。
それは、渡さない。
好かれる人の3点セット。
じゃあ、お金持ちに好かれるにはどうすればいいか。
これは、15年観察してきた中での結論。
愛嬌。素直。空気が読める。
この3点セット。
キラキラの特技もいらない。特別な人脈もいらない。名前のあるキャリアもいらない。この3つさえあれば、だいたい好かれる。
逆に言うと、この3つがないと、どれだけ優秀でも好かれない。お金持ちは、無理に優秀な人を側に置こうとはしない。優秀な人が側にいなくても困らないポジションにいるから。
お金持ちが側に置きたいのは、安心する人。
愛嬌があって、素直で、空気が読める。この3つが揃った人は、お金持ちの日常で、いちばん希少だったりする。
「何もない」は、武器になる。
「私には、お金持ちに提供できる何もない」と思っているかもしれない。
大丈夫。むしろそれが、いい。
お金持ちの周りには、すでに優秀な人間が大勢いる。弁護士、税理士、コンサル、専門家、派手な経歴の人たち。みんな自分の価値を主張してくる。
そこに、「何もない普通の人」がぽつんと混ざると、むしろ目立つ。
お金持ちは、波瀾万丈を生きている。事業の浮き沈み、家族の問題、人間関係の裏切り、健康の不安。見えないところで、ずっと闘っている。
その横に、無害で、素直で、何の駆け引きもない「普通の人」がいる。
これが、どれだけ救いになるか。
私が駆け出しの頃、いきなり顧問契約を勝ち取れたのは、特別な実力があったからじゃない。
「何もない、普通の、空気を乱さない女」として、そこに座っていたから。
あなたには、何もないが既にある。
「自分には何もない」と思っている人が、いちばん強い。
何もない、という状態は、何にでもなれる状態のこと。何も背負っていない、という状態は、何でも受け取れる状態のこと。
お金持ちはそれを見抜く。そして、その「余白」に価値を感じる。
派手な人より、整った人より、穏やかな空気を持っている人のほうが、最終的に選ばれる。
あなたには、何もない、が既にある。
それを、なくしに行こうとしないでほしい。
何かを得ると、もう、何もない人には戻れない。
